2年間を振り返る
最近ワクワクしている。生活の全体を通じて気持ちが明るい。調子がよいこの時期に、ブログを書き始めてから今までの私の変化を振り返ってみたい。
私がブログを書こうと思ったのは3年前、実際に書き始めたのは2年前の6月。タイトルである「中年オヤジのモヤモヤblog」が私がこのブログを始めた理由を示している。
中年オヤジになった自覚が生まれた。人生の折り返し地点を過ぎたと思った。しかし人生の後半戦は体力・気力的には後退戦である。
そんな中で私は成熟した大人になり切れてない。いつも心にモヤモヤを感じながら生きている。しかも私には「自分が恵まれている」という自覚がある。
「恵まれているという自覚があっても満たされないでモヤモヤしている」そんな絶望的な状態でこれから人生の後半を生きていくのか。
もったいないことだと思った。申し訳ないことだと思った。そんな人生は嫌だと思った。
家族、仕事、健康、そういった人生を幸せに過ごすための条件には恵まれているのだから、あとは心の問題だと思った。自分の心を幸福が実感できるようにチューニングするのだ。
そのためには自分が今何を考えているのかを知らなければならない。文章を書くという行為はそのための作業だ。
思いが先にあり、それを言葉として外に出していくのではない。言葉を紡ぐ過程で思いが浮かび、事後的に自分が何を考えているのかを理解することができる。私たちの思いとは言葉を運用したうえでの”効果”である。
つたない知識ではあるが、言語に興味を持ち、本を読むうちに私はそのように学んだ。だから文章を書き始めた。自分が何を思い、どこへ向かおうとしているのか、今まで知っているようで実はわかっていなかったことと向かい合うために。
その際、自分の思考を前に進めてくれる存在が必要となる。それが私のアルターエゴである大和イタチであり、私の文を読んでくれる読者の存在である。
ノートではなく公に公開されたブログを使ったのは”読者”が欲しかったからだ。正式には、別に読まれなくてもいいから”読者の存在”を意識できる状況が欲しかった。
キーボードを打つ生身の私とアルターエゴの大和イタチ、それに想像上のこのブログの読者が私の脳内で対話をしながら言葉を紡ぎだしていく。
気が付いたら投稿した記事は150を超えていた。毎日更新してなんぼの職業的ブロガーから見れば微々たる数字であると思う。しかし、私が記事を書くのは心を整えるためであって、お金を稼ぐためではない。
描き始めた頃は「本当に私に文章が書けるのか」と思っていたが、定期的にパソコンに向かうと、時間はかかるが何がしかの考えが浮かんでくる。150という数字は少し自信になった。
そして嬉しいことに、記事の数と比例するように新たにやりたいことが浮かび、反比例するように心のモヤモヤが減少している。やはり書くことは癒しになっていると実感できる。
もちろん私の幸福を感じるセンサーはまだチューニングの途上であり、今でもモヤモヤを感じながら過ごす時はある。しかし、今はそれも含めて「人生の味」のようなものだと思えるようになってきた。アルターエゴである大和イタチの少し離れた位置からの視点を持てた効果であろうか。
いずれにせよ、心が軽くなり始めている今、私の中で進行中であることを書き記してみる。本来なら今まで書いてきた記事と紐づけできればよいのだが、私にはまだその技術がありません。ご了承ください。
ただいま進行中
明石焼き
間もなく興味を持って1年になろうとしている。たった1年でこんなにも人生が変わるとは思っても見なかった。
明石での食べ飲み歩きから、最後の銅鍋職人と知り合い、紆余曲折して、今私の家には彼の作った業務用の焼き鍋とそれをのせるプロパンガス用のコンロがある。
倉庫を開けるたびに「その気になればいつでもこの道具で明石焼き屋ができるのだな」と不思議な気持ちになる。
業務用の焼き鍋にまだ火は入れていないが、最初に買った家庭用の焼き器では毎週のように明石焼きを焼いている。
妻と今年中に「食品衛生責任者」の講習を受けに行こうと計画している。平日の講習なので仕事を休まなくてはならないが、これを受ければ飲食店を出すことができる。
私が飲食店を開業する可能性など今まで考えてもみなかった。店舗を出すにはそれなりの費用が掛かるが、屋台での営業ならすぐにでもできる。明石焼きは簡単なようで奥が深く、焼く度に学びがある。ワクワクする。
語学
昨年実用英検1級に合格してから「通訳案内士」という資格が見えてきた。語学・日本史・地理・一般常識実務の試験科目の内、一番難しい語学の試験が免除になるためだ。
私は中学校である社会科教師に出会い、一時期は社会の教師になる夢を持ち、実際にその資格も取った。当然、歴史や地理には興味がある。そもそも「鉄っちゃん」のため、あちこちに出かけることは大好きである。
いろいろ事情があり社会科教師にはならなかったが、こうやって通訳案内士の勉強をしていると、若い頃に抱いていた気持ちが蘇ってくる。
日本のあちこちを旅して、英語を使って外国人に歴史や地理を語る。なんだか今までやってきたことの全てがつながるような気がする。
語学の沼にはまり込み、忙しい日常の中で無理をしながら英語・イタリア語・台湾語を勉強しようとしてきた。前に進むわけではなく、今までやってきたことを失いたくない、その思いだけの完全な後退戦。
しかし、英検1級を取ったことで状況が変わってきた。通訳案内士の勉強をすることで、英語と社会科教師の夢と鉄道がつながってきた。もしかするとこれにイタリア語をつなげることもできるかもしれない。
資格を取ればすぐに仕事を変えるというわけでもないだろうが、なんだかワクワクしてくる。
サイドFIRE
明石焼きや通訳案内士を意識すると、次に私の中にサイドFIREという概念が湧き上がってきた。
通訳案内士は基本的にフリーランスである。自分で仕事のスケジュールを管理しながら月10日ほど働く。明石焼きの屋台をイベントで月数回出す。今の給料よりははるかに低いであろうが、人生の自由度は格段にあがる。
今は忙しくてできない実家の米や野菜作りもできるであろう。そうすれば最低限食べていくことは確保できる。
人生の後半戦で何よりも貴重なものは「時間」、それも「心身共に健康な時間」に他ならない。収入は減ったとしても、自由な時間を得られることは何事にも代えがたい。
その減った収入を少しでも補うのが金融資産である。減らした労働収入と金融資産からの収入を合わせながら生きていく、そんなサイドFIREの生活スタイルに憧れている。
本当なら完全に不労所得で暮らすFIREが理想であるが、恥ずかしい話、私は金融リテラシーを全く持たないまま年を重ねてしまった。金融について学び始めたのもこのブログがきっかけであり、まだ2年に満たない。
就職して以来ずっと超低金利の世の中を過ごしてきた。お金を増やすという発想が無かった。しかし、そんな中でも学んだ人は確実に資産を増やせていたことを知った。
私はiDecoとNISAを始めるため証券口座を開設した。日々の生活を見直した。今まで何も考えずに加入していた私の現状に不相応な保険をいくつも見直した。
魔法瓶にいれたコーヒーと、自分で作ったハードロック弁当を職場に持っていくようになった。缶コーヒーを買ったり外食しなくても十分満足できることが分かった。
近藤麻理恵さんの本を読み衣類を整理した。ズボンは黒、靴とベルトは黒・明暗の茶色の3種類、上は数種のジャケットを順番に着る。仕事着が学校の制服のようにシンプルになった。
いつも「着る服が無い」といっては新たな服を買っていたが、ワードローブが半分以下になっても全く欠乏感が無く、逆にもっと減らしたいと思えるくらいだ。
そうやってあまったお金を証券口座に入れて、少しずつ株を買い始めた。証券口座は貯金もできれば博打もでき、欲に目がくらむと火傷をする世界である。私は10年後のキャッシュフローの増加を目標にコツコツと”バイ&鬼ホールド”を続けている。
動きながら考える
どうして私の身の回りと心の状態が、ブログを書くことにより変化してきたのであろうか。それは今まで私が自分の人生について考えていたようで、実際は何も考えていなかったからだと思う。
頭の中に漠然と持っていたイメージが、文字を書くことで可視化される。それをあらためて脳に入れて初めて私が考えていたことが理解できる。そういう仕組みになっているのであろう。
今までは考えが漠然としてしたままであるから、行動ができなかった。それが明確になることで行動への移行が格段に早くなった。そのスピードがよいサイクルを作り始めているのかもしれない。
一度動き始めてしまえば、慣性の法則が作用する。私は今、動きながら考えることを楽しんでいる。「考えてから動く」ではなく「動きながら考え」て動きを微調整していくのだ。
そんな私の頭にある今後の計画を示してみる。
今の仕事の終着点
明石焼きや通訳案内士の計画が進んでいるため、これを意識し始める時期に来ているのかと思う。今の仕事は好きであるが、自由な時間が制限される。
これから数年かけて時間・やりたいこと・収入の3つのバランスを考えながら今の仕事をきれいな形で終わらせる準備をしていきたい。
イタリア語
私は今までイタリア語学習の目標をイタリア語検定2級の取得に合わせていた。今まで全くの独学で、時間はかかったが準2級まで到達することができた。
いざ2級の取得を目の前にすると、少し欲が湧いてきた。もっと上を目指してみても良いのではないかと。
今年英語での通訳案内士受験を考えていることも、私の背中を押してくる。
「英語・イタリア語の両方の通訳案内士になれば、あなたは百万人に1人の存在だ」
内なる私がそう呟いてくる。
しかし、私の現在のイタリア語の能力からそこを目指すのは、新たなイバラの道の始まりである。どうしよう。
ブログ・SNS・動画
今はこのブログではコメントを受け付けていないが、徐々に外とつながり始めてもいいかなと思い始めている。書きっぱなしでそっけないブログにテーマを入れて整備し、SNSと連携させるのも私に新たな世界が開けそうで面白うそうだと思っている。
それに、今まで散々苦労した語学学習について記事と動画を作って発信したいという思いもあり、ドメインを取得した。
しかし、思いとは裏腹に私は時間に追われている。忙しい仕事の合間、通訳案内士とイタリア語の勉強を続け、サウナに行き、明石焼きを焼き、その合間にやっとブログの記事を書いている。
とりあえずは、上に書いたことは今年受験する2つの試験が終わってから行動しよう。