Time is Everything to Me

深夜のリビングで 「昨日、泣いてたね」 妻が私に言葉をかけた。私は妻に涙を見せることはない。少なくとも今まではそうだった。しかし、この日の夜は涙を流す私の後姿を見られていたようだった。 外でお酒を飲んで帰り、一人のリビン …

代替物

年末・3月・ワクワク 毎年年末になるとワクワクしながらネットに打ち込む検索ワードがあります。それは「ダイヤ改正+次の年」であり、昨年なら「ダイヤ改正2024」でした。 JR各社は12月になると次回のダイヤ改正の概要を発表 …

草津の百貨店

18切符 月日の経つのは速いもので、私と二人で旅行していた次男は今では何事もなかったかのように一人旅にでるようになった。この1年間を見ても広島、北海道、北陸と学校が長期休暇に入るたびに一人でどこかへ出かけ少したくましくな …

レアな経験 ファイナル?(後編)

140年前の謎 今回の旅で丸亀城を訪問するにあたって二日目の日程をどうするのか少し悩んだ。仲人さんからは「水軍の遺跡なんか面白いかも」と言う提案を受けていて、私も行ってみたい思った。 瀬戸内海は世界でも珍しいぐらいの風光 …

とりあえず最後

西へ向かう車内 朝一番の新幹線で私たち家族四人は西へと向かった。目的地は福岡市。前回新幹線に乗ったのは妻の二人の夏の山形旅行だった。この時も朝早くの新幹線で、列車が動き出すと缶ビールを開けてサンドイッチと共に朝食をとった …

人生ベスト5

気分良い朝食 「これやっていいんか?」 普通の状態でやってしまったらダメな大人と思われることが許される日がある。ハレの日である。私にとってその中でも最大級のものは旅である。小さなころからどこかへ行くことが好きであった。 …

東京デート

20年前の東京 約20年ぶりに妻と東京の街を二人で歩くことになった。いや、正確にいえば前回二人でこの街に来た時私たちは結婚していなかったため、私の横にいた女性はまだ妻になっていなかった。とはいっても彼女と私が結婚すること …

これから一生

白黒からカラーに 大相撲名古屋場所の中日を私はドルフィンアリーナの観客席で過ごしていました。相撲を見始めたのは三段目が始まった頃でした。取り組み表を見てみると、五段組のうちまだ上から二段目の真ん中あたりです。顔と名前が一 …

乗らないツーリング再び

狭い世界 「教師は世間知らずである」と割と教師自身によって言われます。これは教師が学校という狭い世界の中で長時間仕事をしているから、自虐的にそういうのかもしれません。それは「もっと他の世界を知れるような時間のゆとりが欲し …

レアな経験 三度目 (後半)

パラダイスゾーン 仲人さんとの城下町ツアーも二日目の朝を迎えた。旅行の朝はいつも目覚めがよい。この日も私は目覚ましの鳴る数分前に自然に目を覚ます。展望風呂の付いたホテルであったので、朝風呂に浸かりながら福山の街を眺める。 …