令和八年五月場所

90年代前半の武藤 今までの人生で、プロレスにハマった時期が一度あった。大学生の頃だ。一人暮らしの自由さから自堕落な生活に陥り、ダラダラと深夜に放送していたプロレスを見るうちに好きになっていったのだ。 旧UWFからリング …

やはり無理があった

欲張りな私 長い間高校で英語を教えている。同じ教科書を複数年に渡って使用することもあるが、同じことを同じ手順で教えればよいというわけではない。 目の前にいる子供の理解力もさまざまであるし、時代の雰囲気も変わっていく。何よ …

作らない人々と

三年目 「今年も帰ってくるでしょう?」 4月に入り、私の父母は地域の人々によく聞かれたそうだ。帰るのは息子の私で、その目的は農業用水路の清掃である。 初めて参加したのは二年前だった。今までずっと父親が行ってきた作業であっ …

レアな経験(宮崎編・後編)

カレーを少し 仲人さんと城下町巡りの旅を始めて4年、昨日はその中でも1、2を争うほどの充実した日になった。何しろ3つの城に加え、博物館と伝統的建物保存地区を訪問できたのだ。さらに、近世とは関係ないので書かなかったが、新田 …

レアな経験(宮崎編・中編)

国道10号線 昨晩はシメのうどんを食べた後、仲人さんとコンビニに寄ってホテルへ帰った。私の記憶はそこで途切れている。目を覚ますとつけっぱなしのテレビからBBCニュースが流れていた。 朝食会場で仲人さんに聞くと、私はコンビ …

レアな経験(宮崎編・前編)

15ヶ月ぶりに 私が仲人さんと二人で旅をするようになって四年が過ぎようとしている。仲人ということで、当然結婚する前からの長い付き合いになるが、このような関係になるとは4年前まで思っていなかった。 2021年冬、私は全国通 …

828 ありがとう

夜11時半 「今日が最終日のはず」 寝室で眠りにつこうとしていた私はベットから降りて本棚の上のラジオを手にした。電源を入れる。いつもの周波数が液晶に表示される。 スピーカーからは何も聞こえてこない。「ザーッ」の音もない。 …