目覚め
目を覚まして寝室からリビングへと移動し遮光カーテンを開ける。朝の光が部屋の中に降り注ぎ、清々しい朝を感じられる瞬間である。
「今日もいい天気、一日頑張ろう!」と声に出すと体に力がみなぎり前向きな気持ちになる。
しかしながら、最近は目をさます直前まで悪い夢を見ていることが多い。目を覚ましてしばらくすれば夢の内容は忘れてしまうが、何かに追われたり困った状況に陥ったりというような夢であることは確かである。
どっと疲れた気持ちのままリビングに移動してカーテンを開ける。空は晴れてるのに私の気持ちはどんよりとしたままである。時には以前のようにやる気のある朝を迎えることもあるが、その割合は減っている。
明らかに今年度に入って心のエネルギーが低下している。ブログを書き始める前のように、急に泣きたくなったり絶望感に襲われるほどではないが、私が出勤する足取りは重い。
心のエネルギーが低下しているのなら、それを補充しなければならないが、その前に原因を考えてみたい。
消費者たち
いくつかの理由はすぐに浮かんでくる。
まずこの4月から私は職場で以前より責任ある立場に立った。毎日小さなことから重いこともまで判断を求められることが多い。
判断を求められたら「答えない」という選択肢はない。なんらかのアドバイスをして、私はその連帯責任を負うことになる。
それほど物理的には動いていないが、1日が終わると疲労している。燃費の悪い車を運転しているように感じる。エネルギー消費が激しく、今までのような給油回数では追いつかない。
私は2028年の3月に今の仕事を辞めようと決めた。その後は実家と神戸の二拠点生活をしながら好きなことをして暮らしていこうと考えている。
しばらくはローンを払った後の退職金で食いつなごうと思っているが、その間に新たな収入源を構築できるかどうかの保証はない。長年決まった給料日にはお金が入ってくるサラリーマンを続けてきた。それがなくなるとはどんなことなのかうまく想像できない。
それでも、私がやりたいことは今の仕事をしながらでは無理である。死ぬ前に後悔しないように私はあと2年半で教師を辞める。不安はあるが仕方がない。
四種類の外国語を毎日学習している。正直ブログを書く時間を捻出するのも苦しい。テレビは見ない、映画も見ない、スマホも使わない。通勤途中はリスニングをし、家に帰ればテキストを開く。仕事して、語学して、たまにブログ書いて寝る。
そんな生活を選んだのは自分に他ならない。自ら選んだようで、内なる他人の大きな力に選ばされたようにも感じる。楽しいことももちろんある。私は一生語学と離れられないとも思う。しかし、外国語を学ぶこともまたエネルギー消費の激しい営みである。
最大の消費者
以上のようなことが私の心のエネルギーを奪っているのであるが、その中でも最大のものは言わずと知れたあれ、私が物心ついた時から悩まされている「生老病死」に他ならない。
時々実家に帰って親を見る。それは私の未来の姿である。人は誰もが老い、やがて死を迎える。老いた親を見たその目で自分の姿を見てみる。シワの増えた顔、白髪混じりの頭、表面が荒れた手、私自身にも老いを感じるようになってきた。
プロ野球のオープン戦が始まったと思ったら、もうクライマックスシリーズが始まっている。神戸ほっともっとスタジアムに日本ハムの大谷選手を見に行った。3年ぐらい前の感覚であるが、その3倍の時間が経過している。
時間の経過、その先にあるものはわかっている。いや、本当にわかっているのか。私は死を経験したことがない。わかっているつもりだけなのではないか。いや、そもそも「わかる」とはどうゆう事なのだ。
考えが堂々巡りする。考えても仕方のないことである。それでも考えずにはいられない。その度に私の燃料が減っていく。
補充
心のエネルギーが低下する原因が浮かんできたら、それを補充する方法を考えていかなくてはならない。
仕事に関して言えば、そこから逃げることはできない。だから仕事のストレスを仕事以外の場所で解消する。私が幸せを感じられる4つのSを楽しむ。酒、サウナ、相撲、スタディ。ただ、酒とスタディは注意しないと別のストレスを呼び起こす。
この4つのSのグレードを上げるのもいいかもしれない。シングルモルトのウィスキーを飲んでみる。神戸サウナに行く回数を増やす。想像するだけで少し元気になる。
辞めた後の収入源の確保。これにも道筋はある。私はリベシティの会員である。神戸にはそのオフィスもある。現在の私は「学長マガジン」以外ほとんど読まないし、オフィスにも行ったことがない。
それらを最大限に活用して学んで行動すれば、稼げる自分になるという感触はある。となるとあとはどうやってリベシティで学ぶ時間を増やすかということになる。
「飲む日を減らす」という言葉が浮かんできた。やはりそこか。確かに休肝日は寝る直前まで私は勉強している。
語学に関しては、この冬台湾へ行く。今回は南に行く予定である。台湾語が日常的に使われている地域である。楽しみで仕方がない。
これから台湾には毎年行きたいを思っている。今回は妻と一緒であるが、一人旅の了承も得ている。台湾語と台湾華語を続ける強いモチベーションになる。
イタリアに関しては2028年以降になりそうだ。円安がすごく気になる。
生老病死に関しては、それを抱えて悩み続けるしかないと思う。何しろお釈迦様レベルにならないと解決できないことなのだ。
ただ、不安や心のエネルギー消費を減らすことは可能であると思う。それこそお釈迦様やその考えを受け継ぐ人々に近づくことである。
お寺に行く、仏教書を読んでみる、お経を唱えてみる、黙想する。そんなことをしてみたい。ただそのためには時間が必要である。結局は時間の問題なのだ。そして生とは生きている時間に他ならない。
私の悩みは尽きない。だが前向きに対処する。