人生ベスト5

気分良い朝食 「これやっていいんか?」 普通の状態でやってしまったらダメな大人と思われることが許される日がある。ハレの日である。私にとってその中でも最大級のものは旅である。小さなころからどこかへ行くことが好きであった。 …

東京デート

20年前の東京 約20年ぶりに妻と東京の街を二人で歩くことになった。いや、正確にいえば前回二人でこの街に来た時私たちは結婚していなかったため、私の横にいた女性はまだ妻になっていなかった。とはいっても彼女と私が結婚すること …

これから一生

白黒からカラーに 大相撲名古屋場所の中日を私はドルフィンアリーナの観客席で過ごしていました。相撲を見始めたのは三段目が始まった頃でした。取り組み表を見てみると、五段組のうちまだ上から二段目の真ん中あたりです。顔と名前が一 …

乗らないツーリング再び

狭い世界 「教師は世間知らずである」と割と教師自身によって言われます。これは教師が学校という狭い世界の中で長時間仕事をしているから、自虐的にそういうのかもしれません。それは「もっと他の世界を知れるような時間のゆとりが欲し …

レアな経験 三度目 (後半)

パラダイスゾーン 仲人さんとの城下町ツアーも二日目の朝を迎えた。旅行の朝はいつも目覚めがよい。この日も私は目覚ましの鳴る数分前に自然に目を覚ます。展望風呂の付いたホテルであったので、朝風呂に浸かりながら福山の街を眺める。 …

レアな経験 三度目(前半)

今度は西へ 最近では少しレアなこと、それは婚姻に際して仲人を立てること。その中でもかなりレアなことは、その仲人さんと一緒に旅をすることである。私は縁あってそのような体験を去年6月、10月と二度も行うことができた。そして先 …

”三流シェフ”の街(後編)

ニシンの街 私と次男が留萌の街を訪問するのは今回で三度目であった。 最初は2021年の夏、札幌を朝一番に列車で出発し、この街でレンタカーを借り、すぐに羽幌方面へ向かった。羽幌線の廃線跡を見ながらドライブするのが目的であっ …

”三流シェフ”の街(前編)

近くの書店で 言葉の働きは世界に切れ目を入れること。一つに繋がった世界のどこに切れ目を入れるかによって、切り取られたものが意味を持ち始める。モノの名前、人が行う行為、それを取り巻く環境、心に浮かんだ思い、それらは名付けら …

ありがたい話

駅間2.9キロ 今年最初のブログは「ありがたい話」から始めたいと思う。何がありがたいのだろう。それは端的に言うと「現代にこの国で生まれて暮らしていること」。昨年の終わり、そのことをしみじみと感じることができた。何でもない …

一瞬の出来事

静かな夜 「お父さん、少し外に出てきていいか」 お酒が入り、少しいい気分になった私に次男が尋ねる。 「どこ行くの」 「駅を見てみたい」 「気をつけてな。オレも後で行くわ」 2021年の暮れ、私と次男は二人で北海道を旅して …