立ち飲み屋で
1年前にかかりつけの内科で脂肪肝の診断を受けて以来、私は肝臓とお酒に関する本を何冊か読みました。本を手にするたびにお酒を減らすことができそうな気がするからです。
実際に読んでいる間は納得してます。家でお酒をダラダラ飲むくらいなら、そのぶん良いお酒を店で少量飲んだほうがよいとか、週に最低でも三日は休肝日を設けるのは当然、そのような気持ちになりながらページをめくるのです。
「もっと健康に関して厳しい指摘を私にしてほしい。そして私がお酒を飲む量を減らしてほしい」などと他力本願な気持ちで本を読むのですが、読んだ直後は効果があっても、少し期間を伸ばしてトータルで考えると飲んでいる量はあまり変わっていません。
幸いにも、私はバーやスナックをハシゴするような、私たちの親世代にあったであろう習慣は持っていません。したがって、金額的にお酒に使う額は知れています。外で飲むと言えば、居酒屋か立ち飲みが相場です。
職場近くの馴染みの立ち飲みに行けば、必ずと言っていいほど知り合いの常連客がいます。肝臓のことは心配なのですが、この年齢も職業も異なる人たちとお話をする楽しみを捨てることはできません。「家で飲む量を減らそう!」と毎回のように決意をして、今日も立ち飲みに向かいます。
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