里山の地表
地表について考えてみる。自分が鳥になったつもりで、上空数百メートルから見た土地の姿だ。日本の地表は、主に都会と里山とそれ以外との3つに分けることができる。環太平洋造山帯に沿って連なる国日本、この国の面積の七割は山岳地帯である。
日本の山はほとんどが木で覆われている。原生林が残っている場所は稀であるが、人によって木が植えられた山も今ではそれほど人が入っていかない。その地表では植物相のバトルロイヤルが繰り広げ、気候などの条件により均衡状態がふれ動く。
人が住むことができる三割の地表の中で、都市部の地表はほとんど建物とアスファルトとコンクリートによって塗り固められている。それでも放置すれば、この国の気候要件では50年と待たずに植物に覆い尽くされてしまうが、都市に人が住む限りそういうことはさせない。都市部の地表は管理され続ける。
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