長月
9月に入ると、私は実家に頻繁に電話するようになります。稲刈りの日程を決めるためです。稲刈りを行うためにはいくつか条件があります。
まず、当然のことですが穂が十分に実っていなくてはなりません。稲穂の中身こそがお米であるからです。そして次に稲刈りの直前、または当日に雨が降ってはいけません。コンバインで刈り取る場合、ぬかるみに機械が足元を取られたり、機械内部が濡れて籾と茎をうまく分離できなかったりするからです。
コンバインとは稲刈り用の機械で、刈り取った稲を籾とそれ以外とに分けて、籾は収穫用の大きな袋に、それ以外は切り刻んで田んぼに撒いてくれる大変便利なものです。
かつて私の実家では、コンバインとは異なる一条ずつ刈り取る機械を使い稲を刈り取っていました。刈られた稲束は自動的に紐で括られて機械の脇に放られます。私たちはその稲束を一輪車を使って集めて稲木のところまで持っていきます。
稲木とは刈り取られた稲束を乾燥させるためにしばらく掛けておくためのもので、物干し竿をひたすら長く太くしたような形をしています。
稲木に掛けられた稲は天日と風によって乾かされ、だいたい2週間後に機械によって脱穀されます。脱穀された籾は袋へ詰められて、その袋を地域の共同作業所にある機械で籾ずりします。こうして玄米が手に入ります。
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