帰省の車内で
前回家族4人で車に乗ったのはいつのことなのかすぐには思い出せない。私は普段から外出は電車が多く、車を使うのは郊外の店に買い物に行くときや実家に帰省する時に限られる。歳をとるにつれて市街地を運転するのがおっくうになるのだ。
子供達が大きくなるにつれて一緒に外出する回数も減り、毎年車で行っていた家族旅行も長男が高校に入学することにはなくなってしまった。子供が成長するということは、親に対する依存度を徐々に減らしていくということ。息子たちには彼らの世界があり、遊びも買い物も癒しも楽しみも金銭面を除いて親に依存することは無くなった。
年に数回旅行に行き、4人で四国八十八か所も巡ったミニバンはちょうど一年前に十七年の寿命を終えた。私にとって家族の思い出と結びついた車であった。代わりに買った中古の小型ハイブリット、これは妻と私の車になった。
そんな車に久しぶりに、この1年間で2回目だと思うが、家族4人で乗る機会がやってきた。法事のために帰省することになったのだ。
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