春を告げる魚
私の周りに住む人たちは、この時期になるとソワソワし始めます。皆の関心は次のことになります。
1.今年はいつ解禁になるのか 2.値段はいくらになるのか 3.自分の手に入るのか
これらの三つの関心は「イカナゴ」という魚に対して持たれるものです。この魚は佃煮にして年中売られています。しかし、漁が行われるのは一年間のうち2月終わりから3月にかけてのわずかな期間です。
この時期に漁が行われる理由は、人々が求めているのがイカナゴの幼魚であるシンコだからです。シンコは一日単位で成長していきます。佃煮にするのに適した大きさを目指して人々はイカナゴを手に入れようとするのです。
このイカナゴ、かつては大量に取れる安価な魚でしたが、この10年間で大きく漁獲量を減らしました。主な原因は「水温の上昇」だとか「海がきれいになりすぎただから」とか言われてます。
“二つできた” の続きを読む