丹波と古民家
私は職業柄、何か行事があるといろいろなことを配慮し、計画を立て、時には根回しをして、その運営が上手くいくように心配りを行います。簡単にいうと、場を仕切って進めていくタイプの人間です。
そういう性格が適していたのか、子どものころからクラスの委員長や部活動のキャプテンを数多く経験してきました。私としては受け身で指示を待っているよりも、自分で考えて人を動かすことがいいと思ってきました。
それはそれで自分に合っていると思うのですが、時に何も考えずに誰か他人の描いた絵に沿って金魚のフンのようにくっついていくこともしてみたいと思いもあります。今、私の中のそのような思いに応えてくれるのが、馴染みの立ち飲みの常連で作ったツーリングクラブです。
そこにはものすご気が利いてお世話好きのWさんという方がいます。Wさんは旅行好きで経験値も豊富なため、頻繁にいい宿を見つけてはツーリングの提案をしてくれます。行先と宿だけ決めるのではなく、その周辺の見どころや麺類を提供する店の情報を調べてきます。(彼は無類の麺好きなのです)
そんなわけで、私たちのツーリングは立ち飲みやラインでいろいろ意見はするものの、結果的には当日集合した時点から先はずっとWさんに身をゆだねることになります。今まで「仕切り」の立場が多かった私は、そのゆるい感覚がとても気持ちよく感じられます。
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