面倒になってきた
今まで年上の人にさんざん言われてきた言葉。
「年をとればとるほど1年が速くなるぞ」
この言葉に対して余裕を見せながら付き合ってきた私だが、最近はその余裕もなくなり、この時間の加速に抗いながらも結局は飲み込まれているような気分である。
初めての場所を訪問するとき、そこから駅へと向かう道は、最初駅からその場所への道のりと比べて、距離的にも時間的にもはるかに短いような気がする。ニュートン力学で考えれば、それは単なる錯覚であって、距離は変わりようながいし、同じペースで歩けば時間も同じである。
しかし、帰り道は確実に距離も時間も短い。世界を見て認識しているのは私である。私にとって私の感じ方は、そのまま私の現実となる。そんなわけで、人生の後半は矢のごとく過ぎ去っていく。2022年の1月も信じられないような速さのうちに終わってしまった。
“無くなる前に” の続きを読む